2018年8月29日水曜日

阿倍野のお墓

富田林からの帰り、乗り換えで天王寺に降りたので寄り道しました。
6年前依頼をいただき制作したお墓が阿倍野区の西念寺にあります。
設置以来来ていなかったのでお盆ということもありお参りすることにしました。


周りのお墓からすると異様なデザインで普通お寺では許されないことが多いのですが
こちらのご住職は理解のある方で何とかお許しをいただきました。
ミャンマーで亡くなった叔父様を弔うお墓ということで
白い石にパゴタというミャンマー様式の仏塔をレリーフしてあります。


イタリア産の白トラバーチン、多孔質の大理石を使いました。
時間と共に石の表情が出てきて更に水垢も付くので
どんどん良くなるだろうと思っていた通りになってくれていました。
工場で竿石にはめ込んだばかりの時はこんな色でした。


磨いた御影石は何年経っても変わらず光り続けて
それはそれで魅力なのですが時と共に変化していく美しさもあります。
悪く言えば風化、でもそれは確実に積み重なる時間という要素の現れです。
特にお墓は維持していく人の思いや手跡が乗って次世代へ継がれていくものです。
象徴として一部分だけ、あえて雨風に弱い大理石を使わせてもらいました。
それから6年でこの変化です。
作者としても10年後20年後どうなってるかが楽しみです。